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調理パンのレシピの前に、材料の違いについて

2022年1月19日水曜日

パン作り・材料

🍞今日のパン

アメリカで調理パンを何回か作りながら、日本のレシピから少しアレンジした方が美味しくなる、そう気が付きました。

まずはその理由から、、、




アメリカと日本のハム・ソーセージの塩分を比べてみると?


アメリカのハムやソーセージって、日本のものに比べてとても塩辛く感じるのは私だけでしょうか? もちろん、メーカーやブランドによっては全然違うとは思いますけど。。。



実際にそうなのか、アメリカの食品データベースに出ているナトリウム量から食塩量に換算して、各種比べてみました。

アメリカの食品データはこちら ☞


ハム100gあたりの塩分(食塩相当量)


Ham, sliced, pre-packaged, deli meat (96%fat free, water added)  2.6g

Whole Foods Market 365 Sliced Black Forest Uncured Ham 2.1g
Kroger Deli Thin Sliced Cooked Ham 2.6g
Publix Hickory Smoked Ham 2.7g

日本のハム 3g前後


ソーセージ100gあたりの塩分(食塩相当量)


Sausage, breakfast sausage, beef, pre-cooked, unprepared 2.2g
Frankfurter, beef, unheated 2.2g

日本のソーセージ 2g前後


ベーコン100gあたりの塩分(食塩相当量)


Publix Apple Wood Bacon 2.0g
Costco Kirkland, Maple Bacon 3.3g
Trader Joe's Fully Cooked Uncured Bacon 6.6g

Tyson Fully Cooked Bacon 4.0g
Oscar Mayer Center Cut Thick Sliced Bacon, Naturally Harwood Smoked 4.6g
Hormel Black Label, Bacon, Original, Natural Hardwood Smoke, Fully Cooked 5.6g

日本のベーコン2.5g前後



食品成分の比較は難しい


日本の成分表示も最近は『100gあたり』ではないものが増えましたね。


実際にどれだけ摂取したかはこの方がわかりやすいですけど、他社品との比較が難しいですよね~。私は100gあたりの方がありがたい派

アメリカは基本的に『Serving sizeあたり(1食あたり)』が基本。数あるハムの中で一番塩辛くないものを探そうと思うと、計算機で計算しながら探すしかない💦


塩分の計算方法は以下のとおり。

食塩相当量 Na量(Sodium)×2.54

ただし、ハム・ソーセージ類には食塩以外にもNaの入った添加物(亜硝酸Naなど)が使われているので、必ずしもこの計算値=食塩量ではありません。そのため『食塩相当量』という表現が使われます。


上記のデータはこれを元に塩分量を計算しています。


意外に少ないアメリカのハム・ソーセージの塩分


ベーコンは確かに日本のものより塩味が強いものが多いようですけど、意外にハム・ソーセージは日本と変わらない!

でも、実際かなり塩辛く感じるものが多いです。

なんででしょうね???


日本のハム・ソーセージは甘い


日本のハム・ソーセージを海外の品評会に出品すると”甘い”と評されることがままあるそうです(参考資料)。人気のある市販品には「糖類(砂糖・水あめ)」という表示がよく見られます。

以前勤めていた会社で、日本に輸入するためのソーセージをブラジルで作る仕事に関わっていたことがあります。実際、日本用に甘味を強くする調整をしていました。

日本人って基本的に、”塩味・甘味・旨味がバランス良く調和している”ものを美味しいと感じるので、ハム・ソーセージも塩味とスモーク臭が強い本場的なものよりも、塩味控えめで旨味(甘味)のあるものを好む傾向が強いのではないでしょうか。


保存性と食味の関係


畜肉由来の食中毒はボツリヌス菌、サルモネラ菌、大腸菌など重篤なものが多いので、どこの国にも厳しい衛生規格があります。

畜肉加工品の細菌繁殖を抑えるために、このような手段のうちいくつかを組み合わせます。

・加熱
・乾燥
・燻煙
・食塩
・酸
・糖類
・保存料

消費者が添加物の使用にうるさいアメリカでは、「Uncured(非塩せき)」「No-Artificial(合成添加物不使用)」といった表示がされているものが多いですね。


実際には亜硝酸Naによる塩せきのかわりに「セロリ由来の亜硝酸Na」を使っていたり、化学調味料の代わりに「天然由来のMSG」を使うなど、入っているものは同じだったりします😅


天然由来のものは効果が不安定で弱いため、代わりに他で補う必要があります。
例えば、塩味を強くしたり、燻煙(スモーク臭)を強くしたり。


一方の日本

塩味もスモーク臭も強過ぎるものは苦手💦
でも下げれば保存性が損なわれる。

で、得意の甘味と旨味で味と保存性を調整する方法にいきついた。
糖類は保存性に効果があるし、甘味と旨味は塩味をまろやかにして味のバランスを取るのに役立ちます。



塩分量のせいでアメリカのハム・ソーセージが塩辛く感じるのではなく、甘味と旨味が少ないので私たち日本人には”単調な味”に感じる(だからソースをたっぷりかけて食べる)。

アメリカのビーフソーセージ、ターキーハムなどは特にその傾向を強く感じます。

チーズやスイートコーンといった、総菜パンによく使われる原材料全般についても、同様の傾向があるように思います。



それを踏まえて、、、調理パンを美味しくしましょう!
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