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戦争の行方はロシア市民にかかっている

2022年3月1日火曜日

ロシア

💣今日のロシア

「プーチンの計算違いは、このロシア国民の悲しみと怒りと不安のマグマです。むしろロシア国内でたまる反プーチンという感情のマグマこそが、戦争の行方を左右する大きなポイントだと思います。」



このニュースのタイトルを見て、「誰がこんなこと言ってるの?!😤」と思ったんですけど、実は読んでみたら私が言いたかったことがそのまんま書いてありました!

プーチン政権下のロシアを実際に見てきた方の、大変わかりやすい記事です。ぜひあとで読んでみてください。



ただ生きるだけだったロシアの人々


アメリカにいてもそうですが、ロシアにいた時はもっと「日本人はなんて平和に暮らしているんだろう」としみじみ思ったものです。


社会主義時代、暗く怖い社会をただ淡々と奴隷のように生きてきたソ連邦の人たち。全てを国に奪われ(個人資産は持てない時代だった)、その日生きていくために必要なものだけを国から与えられ、自ら考えることはやめてただ黙って生きてきた。

それが、ある日突然社会が崩壊し、手持ちのお金は紙くず同然。。。

一方、天然資源事業を始めとした国家企業の責任者たちには会社がそのまま払下げられ、一夜にして「オリガルヒ」と呼ばれる財閥に!


そんな「ペレストロイカ」を経験したロシア人は、


政治も通貨も信用してない。
宵越しの金は持たない。
得をするのは金持ちだけ。
ワイロが無ければ努力は報われない。


そんな風に思っている人がとても多かったと思います。


10数年前に夫が立ち上げに関わったロシアの工場は、今や世界の優等生!もともとマジメで頭のいいロシア人の若者たちは、ワイロが無くても努力を正当に評価してくれる日本人上司や日本企業がとても好きでしょうね。



ロシア国内の「分断」


西側の人たちは、ソ連邦が崩壊したのはロシア人にとって幸せなことと信じていると思います。私もそう思っていましたが、ロシアではある年齢以上の人たちの中にはそう思っていない人がたくさんいると知って驚きました。


以下は私のロシア時代のブログの記事から ☞嫌われ者のゴルバチョフ&エリツィン

ロシア語の先生の言葉を借りると、「二人はロシアを小さく弱い国にし(周辺諸国を独立させた)、私たちの生活をメチャクチャにした」のだそうです・・・

この二人の後、国を立て直したのがプーチンさん。
こういう背景があって、プーチンさんは支持されてきたのです。

しかし、ソ連崩壊に対する評価、世代で少し異なるようです。

前述のガイドのおじさんや私のロシア語の先生たちは、ソ連が崩壊した時にはすでに社会に出て家庭を持ち安定した暮らしを必要としていた世代。社会主義の恩恵の下、無料で医療や教育を受け、金儲けと縁無く暮らしてきた人たち。「窮屈で不便な暮らしではあったけれど不幸では無かった」とソ連時代を評します。

一方、ソ連崩壊後の混乱期を、まだ自立していない時代にやり過ごした若者世代は、「ソ連時代が良かった」なんて記憶は無いし、今の欧米並みの暮らしをもたらした”ソ連崩壊は喜ぶべきこと”と考える人が多いそうです。

これは2011年に書いたものですが、冒頭で紹介した記事にも全く同じことが書かれています。


これを書いた直後、当時交流のあった私より若いロシア人女性から「ソ連時代が良かったなんてとんでもない。自分の両親はあんな恐ろしい時代には二度と戻りたくないと言っています」とメッセージをもらいました。



だからプーチンとトランプは仲良し


プーチンは大統領になった時、「強いロシアを取り戻す」と言ったのでしょうね。辛抱強いロシアの”田舎の”人たちはそれをずっと信じて待ち続け、2014年にとうとう「クリミア」を奪い取ったプーチンに拍手喝采👏


なんかこれ、トランプと支持者のことみたいですな。。。

トランプは大統領になった時、「強いアメリカを取り戻す」と言ったのでしょうね。頭の悪いアメリカの”田舎の”人たちはそれをずっと信じて騙され続け、2022年にとうとう国会議事堂さえ襲ってしまった。

ね?

でも、確かにアメリカと似てますね。

高齢・田舎・低学歴・低収入 ⇒ プーチン支持 ですから、、、


原則として自由民主の国アメリカでは世代交代でリベラル層がどんどん増えて社会も変わってきていますが、強権主義のロシアではなかなか変わらない。抗議したら「死」か「檻の中」。多くの人があきらめて生きている。。。

でも、『マグマ』は溜まっています。


究極の資本主義、損得でモノを考えるアメリカ人に対し、平等な社会主義育ちで文化芸術に長けたロシア人は「情に厚い」。ウクライナ人をこんな目に合わせることに心を痛めない人はいない。


ねじれるウクライナ


ウクライナの人たちも分断を経験したのは同じ。



真面目に働いても仕方ないと肩を落とす若者。ロシアに加われば旧ソ連時代のような豊かさが戻ってくると目を輝かせるおじさん。一生のうち一度でも日本に行けたらいいのになと笑う子ども。彼らは聡明で陽気で無邪気で、話しているととても楽しかったのですが、言葉を交わすたびに「本当の友人になるのは無理じゃないか」という絶望感に襲われました。社会経済に対する価値観が、日本人の自分と決定的に違うからです。



民主主義と資本主義への移行は、痛みと混乱を伴うものであり、東部を中心に多くのウクライナ人が、以前の比較的安定した時代のほうがよかったという気持ちを抱いていた。「こうしたさまざまな要因を経てできた最大の分断は、ロシア帝国とソビエトによる支配を好意的にとらえている人たちと、これを悲劇として見る人たちとの間にあるものです。」


世代や地域に分断が残る中、政治経験の無い人気優勢の若い大統領がどこまで国民の心を掴みきれるか、、、

ひとつ間違いないのは、プーチン政権が倒れるまでウクライナ人の自由が叶うことはありません。

世界にとって、ロシア人にとって、この戦争がプーチン政権を倒す千載一遇のチャンスになることを願います。

つづきはこちら

「ウクライナ侵攻」スタートはここから
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