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アメリカ下院議長選挙から学ぶ「アメリカ社会」

2023年1月6日金曜日

アメリカ社会

🍔今日のアメリカ

いやぁ、呆れると言うか感心すると言うか、、、

そろそろ日本でも注目されてきてますかね?
これ↓「話し合って4回目で決着」どころではなく、今は『11回目の投票』をやってます。


やってるけど、、、結果はずーっっと同じ。212:202:20
3日目だけど、全く党内融和の気配が見られないってこと。

造反の首謀者は「議長が民主党ジェフリーズになってもいい」と言ってるらしく、絶対に折れる気が無いなら決着しません。民主党から何人か欠席すればマッカーシーに過半数を取らすことができるので、最悪はそういう決着の仕方もあるんでしょうかね? でもこれまた相当なネゴが必要ですよね、、、


初めは他人事なんで単に面白いと思って見てたのですけど、、、

背景をいろいろ勉強しているうちに、昨日書いた「ビジネスのやり方や価値観、物事の進め方、日本とアメリカではぜんぜん違う。」とはまさにこの事だなと、さらに深くアメリカと日本の”交渉(ネゴシエーション)”について考えさせられています。

重責を負っての海外駐在業務は大変だ、、、と今更ですが夫の大変さを思います。


どうしてこんなことになっているのかというところから改めて勉強してみましょう。

チームMAGA「共和党のガン」


まずは、共和党内にトランプの影響力が強く残っていた、2年前の記事から。

この記事には、私も大嫌いな「マージョリー・テイラー・グリーン」というトランプをさらに過激にしたような気違いじみた女性議員の扱いを巡って共和党内に起こり始めた不協和音について書かれています。


<以下、上記リンク記事より一部抜粋>
米上院共和党トップのミッチ・マコネル院内総務が「共和党のガン」と痛烈に批判する新人の下院議員がいます。昨年の連邦下院選で南部ジョージア州第14選挙区から共和党候補として出馬し、勝利を収めたマージョリー・テイラー・グリーン議員(46)です。

グリーン氏を「共和党のガン」とみているマコネル氏ではなく、陰謀論を展開し過激な発言をする同氏を擁護したマッカーシー氏に軍配が上がりました。ここから現在の共和党が大統領選挙後もトランプ色が濃いことがはっきり読み取れます。


この頃はまだ”トラの威を借り”れば2022年の中間選挙でレッドウェーブを起こせると多くの共和党議員が思っていたし、今回の下院議長選挙で苦労している「マッカーシー」にも追い風が吹いてた。


ここが、共和党の分かれ道



昨年の中間選挙の直後に書かれた記事ですが、現在起こっているこの議長選挙のカオスを完全に予測されています!共和党内の不協和音は共和党支持者の不協和音となって中間選挙に大きく影響し、レッドウェーブは夢物語に終わった、、、


<以下、上記リンク記事より一部抜粋>
11月8日に行われた中間選挙の開票作業はまだ終了していないが、下院では共和党が僅差で多数派を奪還するとの見方が支配的だ。上院も大接戦で先行き不透明であり、12月6日実施のジョージア州決選投票で勝敗が確定する可能性もでてきた。

現在の大方の予想通り共和党が僅差で下院に勝利した場合、2023年1月開会の次期連邦議会「第118議会」では、トランプ前大統領を強力に支持する「MAGA(Make America Great Again、アメリカを再び偉大に)共和党員」が影響力を拡大する。

下院選挙ではマージョリー・テイラー・グリーン議員(ジョージア州第14選挙区選出)やマット・ゲイツ議員(フロリダ州第1選挙区選出)をはじめ多数のMAGA共和党員が再選を果たした。2020年大統領選の不正を訴えるマイク・コリンズ次期下院議員(ジョージア州第10選挙区選出)やアンナ・パウリナ・ルナ次期下院議員(フロリダ州第13選挙区選出)なども初当選し、議会ではMAGA共和党は一大勢力となる。

とりわけ動向が注目されるのが、MAGAの多数が所属する超保守派議員連盟「フリーダムコーカス」だ。フリーダムコーカスには約35人が所属しているとされており、彼らが下院共和党指導部を揺さぶる公算が大きい。その結果、共和党によるバイデン大統領および政権高官に対する報復が始まり、議会の大荒れになるのは必至だ。

マッカーシー氏は10月、バイデン大統領の弾劾の可能性について、「国民は政治目的で弾劾が利用されることを望んでいないと思う」とメディアに語った。現状、下院共和党議員の大半は弾劾手続きを望んでいないのは確かであろう。

だが、いずれ支持基盤からの圧力により、フリーダムコーカスを中心とするMAGA共和党員は弾劾手続き開始を指導部に押し迫り、指導部はその圧力に屈することになるであろう。

彼らが気をつけるべきことは、共和党は支持基盤からの圧力で弾劾手続きを開始せざるを得ないとしても、次期選挙で有権者からしっぺ返しをくらうリスクだ。共和党が過度な追及で立法などの本業を怠っていると国民が受け止めれば、2024年大統領選で民主党を手助けすることになるであろう。

上院リーダーの「マコーネル」だけでなく、下院リーダーの「マッカーシー」、そして多くの共和党議員が中間選挙の敗北を受けて、”アメリカの分断や過激な思想”は共和党にとって得策ではない、と理解しつつある。



下院議長選挙の当日、上院リーダーのマコーネル氏がバイデン大統領との協業をアピールして握手してるところ😎


2年ごとに選挙がある下院議員にとっては、チームMAGAに屈することは”有権者のしっぺ返しをくらうリスク”を意味する。


劇場と化すアメリカ議会


今回の議長選挙でチームMAGAが全員造反しているワケではありません。「共和党のガン」当人(グリーン)はマッカーシーに投票してます😅 借りがあるからか、前に外された委員会の役職に戻してもらえることを条件にしてるのか、、、。

彼女はジョージア州選出議員。ジョージア州は2020年、2022年とどんどんブルーウェーブが大きくなっているので、次の選挙を見越したら今回はマッカーシー側の方が自分にとって有利ってことなんでしょう。

上の記事にこうあります。
ある元連邦議会議員は、今日の議会は政策議論の場ではなく、ソーシャルメディアを通じ自らの支持基盤にアピールする場となっていると筆者に語った。次期議会ではますますその様相を強め、議会は劇場と化すであろう。

今回の議長選挙はそれぞれの支持基盤への恰好のアピールの場となってますよね。まさに記事のとおり、「劇場」。だからこそ誰も痺れを切らさず続けられるんでしょう、、、(アピールする必要の無い議員はウンザリしてる)


これがアメリカ式


この選挙、何回繰り返しても結論は同じです。ネゴが成立してないんですから投票する前からわかってます。

日本人はこんなの耐えられない💦
国民が怒ってNHKにいっぱい電話がかかってくる😂

だから、いろんな人が登場して説得や根回しがなされ、結論が出るまで投票は延期でしょう。こういう場面で日本社会で優先されるのは、とりあえず合意


<以下、上記リンク記事より一部抜粋>
⑤ 長時間交渉に耐える体力・気力・集中力

 アメリカでの「negotiation」で驚くことは、とにかく時間がかかることです。日本であれば、「詳細については別途協議する」という日本的な文言で済ませてしまう細かい項目でも、アメリカではすべて交渉する必要があるため、早朝から深夜までのマラソン交渉になるのが普通で、内容によっては数日続くこともありますが、「tough negotiator」と呼ばれる人達は、どんなに交渉時間が長くなっても、疲れを見せず、その能力を発揮します。長時間交渉に耐える体力・気力・集中力は「tough negotiator」の必須条件でしょう。

 「テリトリーや獲物の分配についてメンバー間の厳しい交渉で決める移動型狩猟民族のDNA」を持つアメリカ人と比較すると、「集団としての調和を重視してメンバー間の調整で物事を決める定住型農耕民族のDNA」を持つ日本人は、DNAレベルから「negotiation」能力で負けているのかもしれません。しかし、グローバル化が急速に進み、外交でもビジネスでも国際交渉の必要性が増大する中、日本も、アメリカ等に勝てる「tough negotiator」を育てる必要があるのではないでしょうか。

日本人のやり方が欧米で受け入れられないのは英語力の問題だけではないと、何日続くのか全く予測できないタフで私たちからは”無駄にしか見えない”、アメリカ下院議長選挙を見ているとよーくわかります。

日本人にはこういう人材がいない、うん、そうでしょうね。。。😥

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