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パン職人が小麦粉にこだわるワケ

2023年8月10日木曜日

アメリカの小麦粉 カンパーニュ/サワードウブレッド パン作り・材料

🍞今日のパン

最近、これまで試行錯誤していたパン作りが、パズルのピースがハマるみたいに次々に「そういうことかっ!」とわかってきました。

集中力も体力も無いので、勉強するのと作るのと書くのが段取り良くできなくてちょっとストレス溜まり気味、、、😑 じゃあ「書かなくてもいいじゃん」って思う?でもアウトプットしないと頭の中が整理できないし忘れちゃうのよ、若くないから。



どうして急にそういう状態になったかというと、、、

アメリカでパン屋さんをやっている「サッちゃん」とお話したり、オーストラリアに赴任した同級生から現地情報をもらったり、海外のホームベイカーさんのコミュニティに参加してみたり、自分自身でもアメリカの小麦粉をいろいろ試してみたり、多方面からたくさんの情報が入ってくることで抜けてたピースが知らず知らず埋まっていく、そんな感じでしょうかね。


アメリカの小麦粉をブレンドしたら日本のパンが作りやすくなった


最近新しく買った小麦粉の特徴に「ピンっ!」ときて、ずっとしっくり来なかったアメリカのごく一般的な小麦粉とブレンドしてみたら、、、日本のパンがすごく作りやすくなりました!!!🙌

カナダの方と交流しているうちに、その新しい小麦粉の質感はアメリカの一般的な小麦粉よりカナダ産の小麦粉に近いのかもしれないと思い至りました。


ここで示したように、

アメリカの品質の高い小麦粉の産地はカナダとの国境周辺です。日本で「カナダ産小麦粉が最も製パン性が良い」と言われていることと照らしてみても、この粉と従来のアメリカの粉をブレンドすると”日本の強力粉に近い印象”になるというのも辻褄が合います。

「カナダとアメリカの小麦粉なんて同じようなもの」と何の根拠もなく思っていましたけど、どうやらだいぶ違うみたいです。カナダの方が「タンパク質含量が多いのに高加水のパンがうまく作れない」と言うのも合点がいきます。


アメリカの強力粉はサワードウブレッドに合っている


先日、アメリカではサワー種ブームが続いているという記事を書きました。ここに書いた後で、アメリカでサワー種ブームが続く理由が他にもあることに気づきました。

アメリカの一般的な強力粉(ブレッドフラワー)のグルテンはコシが強くて、弾力のある生地ができます。しっとりふんわりしたパンの食感に慣れた日本人の中には、アメリカの強力粉で焼く食パンや菓子パンの食感に違和感を感じる人がたくさんいます。

でも、逆にこの粉だからこそ、グルテンを軟化させるサワー種を使って高加水でプルプルに捏ね上げても、こういうボリュームのあるサワードウブレッドができるんですよ~。


ただ単に酸っぱいパンが好きだからこれを作っているわけではなく、グルテンを軟化させると食感がよく美味しく日持ちするパンができるし、アメリカの強力粉なら作りやすい、これが本当の理由なのでしょう。

日本の普通の強力粉ではこういう風に作るのそれなりに難しいと思います。

カナダ産のしなやかで柔らかいグルテン質の小麦粉では、グルテンの量が多くてもこういうパンを作るのは難しいです。食パンの方が向いています。だからイギリス食パンやサンドイッチがイギリス発祥(イギリス領のカナダの小麦粉を使っていた)なのですね~


フランスパンはフランスの小麦粉で作るべし


最近パン業界でものすごく難しい名前の製法が流行ってます。

『レスペクチュスパニス』

パンをリスペクトする、という意味らしいです。志賀さんや平山シェフが取り入れている「低イースト、低塩、低温発酵、長時間熟成」で小麦粉の風味を最大限に引き出す製法。

フランスの小麦粉はグルテンが少なくアメリカのパンみたいにボリュームを出すのには向いていないし、自然種を使うと酸味が増してさらに軟化してしまうので、少ないイーストでデンプンの美味しさを引き出すってことですね。

フランスのうま味の強い小麦粉だからこそのパンだと思うので、これをアメリカの小麦粉で作っても目指すパンにはならんでしょう。



こういう類のこと、もちろん昔から概念的には知っていたし理解もしていたつもりですが、実体験してその本質がわかりました。まだまだ勉強することはたくさんありますね~😉

その他小麦粉関連の投稿は【カテゴリー:アメリカの小麦粉】から!

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