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【カンパーニュ/サワードウブレッド】「ライ麦粉」がいい仕事をしてるんです(おまけで増粘剤の話)

2022年5月14日土曜日

カンパーニュ/サワードウブレッド パン作り・材料

🍞今日のパン

シリーズまとめ読みはこちらから【カンパーニュ/サワードウブレッド】

ライ麦粉を切らしちゃって、これはオールパーパス+全粒粉で作りました。


ちょっと二次発酵が短かかったね💦

やっぱりライ麦粉入りで作りたかった。


ライ麦粉の特徴


ライ麦粉はグルテンができません。

ライ麦粉は水をたくさん吸います。

そのため、ライ麦粉を多く使うとこういう”ド~ッシリ”したパンになります。



なのに、大きな気泡いっぱいのカンパーニュもしくはサワードウブレッドには、ライ麦粉を少し入れる配合が多いです。(発酵種にライ麦粉を使っている場合も含む)


こちらパン学校(日本パン技研)の解説にもこう書いてあります。

パン・ド・カンパーニュ
一般にシンプルな丸型やナマコ型の形状で、ライ麦粉や全粒粉を10%程度混ぜて作る事が多く、配合は様々です。

ライ麦粉には「酵素が多い」「独特の風味」などの他にも重要な役割があります。


カンパーニュ(サワードウブレッド)はライ麦粉を入れた方が作りやすい



ライ麦粉の多いパンは、水分が多いのにボソボソしていて、そして独特の”ヌルモチっ”とした食感があります。。。日本人にはあまり好まれませんね。

ライ麦粉にはペントサン(Pentosan)という多糖類吸水ポリマーが多く含まれます。特に可溶性ペントザンが多いです。


ライ麦粉はグルテンを作らないので、グルテン膜を増やすことなく生地の吸水力を高めます。

生地の吸水力が高まると、オーブン内でグルテンやデンプンがよーく伸びて窯伸びします。

焼けたパンは、ヒキが強過ぎず、しっとり感を長持ちさせます。

ライ麦粉を入れすぎると悪いところも目立ってくるので、対粉10~15%程度の配合が一般的。


「ライ麦粉」がパンを膨らます?!



ライ麦パンって”どっしり”したイメージなので、「ライ麦粉のおかげでパンが膨らむ」ってなんかピンと来ないですね。


ちょっと話がそれますが、、、


日清製粉の最強力粉「スーパーキング」にはアルギン酸が、日本製粉の最強力粉「ゴールデンヨット」にはグァーガムが添加されています。



どちらも「増粘剤」と呼ばれる天然添加物です。

グルテンの多い最強力粉は生地の力が強すぎて扱いにくい面がありますが、「増粘剤」を加えることで吸水力が増して生地が柔らかく伸びやすくなります。

もともとの強いグルテン力を最大限活かし、グーンと窯伸びした食パンができます。


ライ麦粉に多く含まれる「可溶性ペントサン」もこれらに類似した性質を持ち、パン生地の吸水力を高めてグルテン膜をスムーズで安定した状態にするのに役立っています。



余談ですが、、、増粘剤はパンの品質改良に効果的なんです


アメリカは低糖質やグルテンフリーのパンを作る人が多いので、その辺のスーパーで「増粘剤」を簡単に買うことができます。

日本では特殊な原料なので初めて見た時はビックリしました👀


米粉パンなどにはこの「キサンタンガム」と「グァーガム(グアーガム)」を適量組み合わせて使用すると製パン性が良くなるのですが、普通の小麦粉パンにはグァーガム(グアーガム)を対粉0.5~1%程度添加すると生地の吸水が増えて窯伸びが良くなり、パンがしっとりします

グァーガムの原料は「豆」なので安全です。興味がある方は試してみてください😁

【穴ぼこカンパーニュ】シリーズ第一弾はこちら
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