🍔今日のアメリカ
今、ニュースを賑わしているのが、「カリフォルニア州知事信任投票」と「テキサス州の中絶禁止法」。
コロナパンデミックの初めはカリフォルニアとニューヨークが大変でしたけど、どちらもロックダウンを強行し、大きな痛手と市民の反発を食らいながらも政治主導でパンデミックを収束させました。
一躍時の人となったニューヨークのクオモ知事は、女性スキャンダルに嵌められて辞任。
そして今日はカリフォルニア州のニューサム知事のリコールの信任投票です。
クオモさんは「有罪」となっちゃったのでしょうがないですけど、ニューサム知事については具体的に何が悪くてリコール請求されているのか、ミシシッピに住んでる私にはニュースを見ていてもいまひとつよーわからん。。。
ただ、リコールが成立したら大変!と民主党が必死になっていることはよーくわかります。
大統領、副大統領、サンダース爺、ウォーレンさんとあらゆるメンツが応援に出向いてますからね。
原因は失策ではなく、民主主義の欠陥
リコールの原因は、「民主主義の欠陥」だと日経新聞に書いてありました。
ニューサム氏には解職されるべき明らかな事由がないだけに、その命運は注目に値する。カリフォルニア州知事としては期待に沿った実績を残してきた。パンデミックの前には貧困層向けの税控除の拡大や死刑執行の一時停止など進歩的な政策を打ち出し、新型コロナの発生後には極めてしっかり対処した。ロックダウン(都市封鎖)措置は住民のいら立ちを招いたものの、支持率はおおむね好調で、今も変わらない。それだけに今の苦境が奇妙に思えるが、仮にニューサム氏が敗北したらどうなるかを考えてみよう。世界各国と比べても5位に相当する経済規模を誇り、米国で最も進歩的とされる州のかじを取るニューサム氏の後継者として有力視されているのはトランプ前米大統領を信奉し、過激な発言で注目を集めるラジオ番組の司会者、ラリー・エルダー氏だ。低所得者向けの公的医療保険「メディケイド」の縮小を求め、銃規制に反対し、気候変動を「でたらめ」だと言う人物だ。リコール投票を企てた共和党の活動家でさえ、エルダー氏は知事には不適格だと断言している。エルダー氏と最近まで交際していた女性は、大麻で気分が高揚した同氏から銃を突きつけられたと訴えており、知事などとんでもないと言う。どうしてこんな事態になったのか。
リコール理由がよーわからんワケがわかりました。
『明らかな事由が無い』だって!
建前としては、「ロックダウンの最中にレストランで会食をしたのがけしからん!」ということになってるみたいですが、要は共和党の嫌がらせですわ。(私たちが5月に行った美しい美食の街「ヤントビル」の最高級レストラン「フレンチランドリー」だとか)
カリフォルニア州は住民投票で直接賛否を問うための発議に必要な署名数が少ない(有権者の12%)ので、割と簡単に住民投票やリコール請求ができる。
ところが、信任されるためには50%の信任票が必要。
不信任になれば、同時に行われる後任投票で最多得票の人が知事になる。
「ニューサム氏が49%の信任票を獲得したとしても、得票率が20%に満たない取るに足りない人物が知事に選ばれる可能性があるということだ。」
知事選ならば僅差でも何でも”勝てば良し”ですけど、50%の信任票となると民主党有権者に頑張って投票してもらわないと危ない。で、ものすごい投票キャンペーンをやってると。
ゴールの見えない不毛な戦い
通常の知事選挙では、民主党のニューサム氏に勝てる共和党候補はいない。
でも12%の署名なら集められる。
選挙に勝たなくても、共和党知事を誕生させられる!
といういびつな仕組み。
禁じ手だと思いますけど、”シュワちゃん”の時も同じだったそうですね。
(シュワちゃんは知名度で知事になったと思いますが、知事になってからは民主党寄りのリベラル政策で共和党としては不満だったでしょう。)
直近になって後任の筆頭候補に挙がってきたエルダー氏が”極右のトランピー”なことが州民の危機感につながって、現州知事には逆に追い風になって何とかしのげそうな情勢らしい。
でも、負けてもまた「郵便投票に不正があった」「結果は違法だ」と難癖をつけて嫌がらせを続けるんでしょうね。。。
こんなことやって共和党に何の得があるんですかね?
仮に僅差でニューサム知事が解職され、州民の多くが支持していないエルダー氏が知事になったとして、それで誰にどんなメリットがあるのでしょう??
ゴールが見えない。
理屈では到底理解しきれない不思議の国です。。。
0 件のコメント:
コメントを投稿