🍔今日のアメリカ
最近、この『The Food That Build America』というシリーズのシーズン1を少しずつ見ています。
アメリカの巨大フードカンパニー各社がどんな時代にどんな経緯で誕生したのかをドラマ仕立てで制作したドキュメンタリーで、食文化史に興味のある私にはとっても面白い!
1編が1時間半弱で結構長いのと、当然英語なので一度では理解できない😅、というわけで”少しずつ”見ています。
この中に「Hershey’s」が出てきます。
言わずとしれた世界中どこでも売ってる”キスチョコレート”
懐かしい? ハーシーズチョコレート
これ、美味しいと思って好んで食べる日本人って、今はあんまり居ないと思うんですけど、そんなことないですかね?
私が子供の頃は、日本のチョコレートも今のようにハイクオリティでは無かったです。口溶けが悪くて舌触りがザラザラしてたり、白くブルームしていたり。そんなに珍しいことではありませんでした。
数十年たった今、日本ではそんなチョコレート見ませんね。それどころか、世界でも安くて美味しいチョコレートとして有名です。日本人はほんとに勉強家です。
日本のチョコレートの品質がまだそんなだった頃は、このアメリカっぽいデザインのハーシーのチョコレートはお土産の定番で、それなりに人気があったんですよね~。私も若かりし頃は何度か食べた記憶があります。美味しいと思ってはいなかった気がするけど。。。
ハーシーズミルクチョコレート開発秘話
このドラマに、創業者のハーシーさんがミルクチョコレートの開発に苦心する場面が出てきます。
当時ヨーロッパのミルクチョコレートにはコンデンスミルクと粉ミルクを使っていたらしいのですが、ハーシーさんは地元ペンシルベニアの新鮮なミルクを使ってミルクチョコレートを作りたい!と決意して技術者に開発をさせるわけ。
でも、チョコレートの原料はほぼ油(カカオ脂)。そこにほぼ水分の牛乳を混ぜようと思っても均一に乳化しない。。。
苦労の末、やっと納得するテクスチャーのチョコレートが出来た。
でも開発者の人が「ちょっと酸味が、、、」と言うんだけど、ハーシーさんは「ヨーロッパのチョコレートと違った風味でこれが良い」と言い、晴れて完成となる。
チョコレートなのにチーズ臭い?!
上記の鈴商さんの商品紹介にもこうありますね。
シンプルにハーシー独自の風味が活きるミルクチョコレート。少し酸味のある独特の香りとテイストは、ハーシーファンにはたまらない一品に仕上がっています。
確かに、言われてみれば、キスチョコレートってちょっとパルメザンチーズが混ざったような味だったかも。
今はアメリカにももっと甘さ控え目で美味しいチョコレートもいろいろあります。
アメリカの人たちはこのチョコレートのことをどう思ってるんだろう?と思ってググッってみたらですね、、、
とんでもないのがいっぱい出てきた!😂
ハーシーズチョコレートはアメリカ人にもゲロの味?!
(どうしてハーシーズチョコレートの味って、、、そう、オェ〜ッ)
これ↑ちゃんとしたハフィントンポストの記事ですよ。
好きな人が見たら怒りますよね。ゴメンナサイ。
でも、これでわかりました😅
ミルクチョコレートに『酪酸(らくさん)』という物質(脂肪酸)が含まれているそうです。これが”少し酸味のある独特の香りとテイスト(チーズ臭さ)”の元凶です。
私、若かりし頃に、研究室でこの「酪酸」をバターから抽出する試験を定期的にやっていました。美味しいにおいのバターから「酪酸」が抽出された途端、研究室の同僚たちから
「クサ~イ!!!!!」
といつも言われていました。。。
何も知らず別の部屋から入ってきた人は、
「なに~っ?!この臭いッ💩!!」
と鼻をつまむ。。。
誰もが🤮となる、そんな臭いなんですよね〜
バターやチーズにはもともと含まれている成分で、乳製品の美味しい風味の大事な要素でもあるんですけど、それ単体は本当にクサイんです。チーズの強い風味が苦手な人は多分この「酪酸」がダメなんだと思います。
ハーシーのチョコレートにはこれが含まれているから”変な味”なんですって。
マズさの原因は、、、新鮮なミルク
このHUFFPOSTの記事中にもありますが、この「酪酸」はあえて加えているわけではなく、新鮮な牛乳からミルクチョコレートが出来るまでの工程で生まれるもの。
冒頭のドラマの開発シーンを見たらわかります。
ハーシーさんが、地元の新鮮なミルクを使ってミルクチョコレートを作ることにこだわった副産物です。
アメリカ人にとっては”懐かしの味”なんでしょう。納豆好きの日本人が「くさい不味い」と言うのも失敬な話ですよね😆
0 件のコメント:
コメントを投稿