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アメリカでのパン作りの最初はあれこれ四苦八苦。。。
アメリカの市販イーストは思うように発酵が進まず?????
あちこちのスーパーを探してもサフは無いし。
あちこちのスーパーを探してもサフは無いし。
私の悪戦苦闘の経過と試行錯誤の結果や、キングアーサーフラワーのウェブサイトで知ったアメリカ独自のイースト事情など、アメリカでパン作りを楽しむ皆さんのお役に立つようまとめてみました。ぜひ最後まで読んでみてください。
製パン用ドライイーストは主に3種類
●(アクティブ)ドライイースト(予備発酵が必要なタイプ)
●インスタントドライイースト(顆粒状で予備発酵必要ナシ)
●セミドライイースト(semi-saf:生イーストとドライイーストの中間で、販売も保存も冷凍)※2023年5月現在、アメリカでは販売していません)
ホームベーキング(手作りパン)で最も一般的に使われているのは、上記二番目の「インスタントドライイースト」です。
アメリカで一般的なドライイーストと、サフ・インスタントドライイーストの違い
①アクティブドライイースト Active Dry Yeast(ADY)
アメリカの家庭で古くから使われていて、パンのレシピにもイーストは「ADY」と記載されていることが多いです。古いタイプのドライイースト(予備発酵が必要)と同種のものです。
イースト臭が少ない。
発酵の立ち上がりが遅いが、持続性がある。
発酵の立ち上がりが遅いが、持続性がある。
②即効性ドライイースト Rapid(Fast/Quick) Rise Yeast
予備発酵は必要無く、アクティブドライイーストより発酵の立ち上がりは早いですが、持続性が無い。
③Saf(サフ)インスタントドライイースト
サフは世界中で最も使われているドライイーストです。
たくさん種類があってプロの世界では目的に応じて使い分けされています。
オールマイティー。
発酵が安定しておりコントロールしやすい。
発酵が安定しておりコントロールしやすい。
ビタミンC(アスコルビン酸)が添加されていて、生地のコシや張り、ボリュームやクープの立ち上がりなどに効果がある。
ここから私の経験談です。
ここから私の経験談です。
アメリカのドライイーストに悪戦苦闘💦
まず最初に試したのは①アクティブドライイースト
アメリカのスーパーで一般的に目につくのがコレ。個包装で買いやすい。
顆粒状だったためインスタントドライイーストと思い込み、パッケージに「予備発酵が必要」と書かれているのに気づかずそのまま練り込んで使っていました。
発酵が遅くあまりにも膨らまないので、仕方なく使用量をレシピの1.5~2倍程度に増やし、一次発酵の時間も伸ばしてパン作りをしていました。当然パンもイースト臭くなる。
とにかく「イメージ通りに膨らまないな〜」というのがこのイーストの印象。。。
①の発酵があまりにも遅いので、②即効性イーストに切り替えてみました。
これは一応”インスタントドライイースト”なので、そのまま練り込んで使用できます。
①より立ち上がりは早くなりましたが、持続性が弱く、中種生地や長時間発酵生地などで後半に息切れする傾向がみられました。そのため二次発酵や窯伸びがすごく悪い。
今は③赤サフを使っています。
①②とも思うように発酵管理が出来なかったので、結局オンラインショップで③赤サフを購入し、現在に至ります。
アメリカの小麦粉最大手キングアーサーフラワーの開発チームも、アメリカのドライイーストよりSafを推奨しています。
でも、田舎のスーパーには売ってないのよね、、、サフが製パン材料売り場に無いなんてアメリカくらいじゃない!?
サフ(Saf)インスタントドライイーストは赤と金で使い分けて!
アメリカのオンラインショップで購入できるSaf(サフ)は、赤と金の16オンス(450g)のみ。
販売時は常温・真空パックですが、開封後は冷凍もしくは冷蔵保存が推奨されています。
数週間で使い切る分くらいを冷蔵庫に、残りは密封して冷凍庫に保管すれば良いです。
私ほどパンを作らないお友達には、私が買ったものから小分けにしてお代を頂いてます。
赤サフは本来、低糖生地用です。
糖の多い生地は金サフを使った方がしっかり膨らみます。
菓子パンをよく作る、甘めの食パンが好き、ハード系のパンはあまり作らない、という方には金サフをメインにされることをオススメします。
公式には「糖配合12%以上は金サフ推奨」となっていますが、5%~15%くらいの範囲なら少しイーストの配合を多めにすればどちらのサフでもパンは問題なく作れます。
アメリカ製ドライイーストの使い方
アメリカ製ドライイーストは小袋で買えて便利です。
ただし、サフ・インスタントドライイーストとの違いをよく理解して使用することが大事。「大容量のサフをわざわざ買いたく無い」という方はこちらを参考にしてください。
アクティブドライイーストは、パッケージに「予備発酵が必要」と書かれているものが多いと思います。ただし、アメリカのものは顆粒状に改良されて溶けやすくなっていて、キングアーサーフラワーのウェブサイトには「予備発酵をしてもしなくても発酵状態は変わらない」と書かれています。
中種法や長めの発酵時間を取る製パンにはそのまま使用してください。
一方、ストレート法で作る場合は、レシピより発酵時間(特に一次発酵)を長めに取る、配合量を1.5~2倍に増やす、予備発酵をするなどの対策をしてください。
私の実感として、特に菓子パン類の発酵が悪いと思います。
※アメリカのアクティブドライイースト「Red star」は現在フランスLesaffre社(Saf)傘下です。
即効性ドライイーストは、予備発酵は必要ないし素早く発酵しますが、”猛ダッシュの後で力尽きる”みたいなイメージ、、、後半に著しく力が無くなります。
ホームベーカリーで予約無しで焼く場合や、短時間でパンを作りたい場合はこちらを使ってください。
どちらのイーストもサフより発酵力が劣るので、使用量を日本のレシピの1.5倍に増やしましょう。
生イーストや話題のセミドライイーストも含めた、より比較しやすいイースト解説第二弾はこちらから。
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その他にも、パンやお菓子の原材料や製法などのアメリカと日本の違いやコツについて書いたページをこちらにまとめています。ぜひご参照ください。
読んでいただきありがとうございました。
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