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アメリカの薄力粉を徹底解説!

2024年5月30日木曜日

アメリカの小麦粉 パン作り・材料

随時、追記·修正·更新しております。転載や盗用はご遠慮ください。部分引用の際は必ずページリンクを記載いただきますようお願いいたしますm(_ _)m

小麦粉について解説した、当ブログの看板記事😉

この記事は、アメリカに来てパン用小麦粉を調べた経緯をまとめたものに継続的に加筆修正しながら現在に至っているのですが、「アメリカの薄力粉」について調べてたどり着く方がとても多いんですよね〜。

”あって当たり前”と思っている薄力粉が、アメリカには無いからね😅


今回は、日本のパン・菓子用オンラインショップサイト『cotta』さんの「薄力粉ブランド比較表」を参照しつつ、より詳しくアメリカと日本の薄力粉の違いについて掘り下げてみました。


日本にはこんなに薄力粉がある!


ひと昔前までは、薄力粉と言ったら「フラワー」
製菓用に少し良いものを使いたい時は「バイオレット」

そのくらいしか無かった。。。

いまやブランド米のごとく薄力粉がたくさんある!👀

※詳細はcottaさんのウェブサイトでご確認ください。

薄力粉の種類が増えたのは、「国産小麦の収量増加と品質安定」のおかげでしょう。

最近はお菓子用の国産小麦粉としてこの二つが人気なんですね。


日本に「北米産薄力粉」があって、アメリカに無いってどういうこと???


cottaさんの比較表を見て気づきましたか?
小麦の産地が「北米主体」とか「アメリカ、他」となっていることに!

冒頭の【アメリカの小麦粉を徹底解説!】の中に引用したこちらの図にも、「アメリカ産ウエスタンホワイト小麦が日本の薄力粉の主原料」と示されています。



日本の製粉技術は世界一」の中で書いたように、日本の製粉会社は世界中から輸入した小麦を挽き分けて分類・ブレンドして販売しています

例えば、タンパク質が少ない軟質小麦の中心部分だけを選り分けたものが、高品質な薄力粉。

一方、アメリカ。

原材料となる小麦が同じでも、アメリカでは小麦を日本ほど細かく挽き分けてはいないそうです。

また、Bleached Flour(漂白小麦粉)が普及しているアメリカでは、製粉に手間をかけるよりも「漂白処理」でケーキ用品質の小麦粉を作った方が簡単なのかも。

小麦粉の漂白とは?
小麦粉を短期間で熟成させるために化学的に酸化させる処理のこと。自然熟成の小麦粉と性質が変わり、下記のような特徴を持つためケーキ向きになる。
  • 製品の色が白くなる
  • キメ細かい食感になる
  • ボリュームが出る

ゆえにアメリカでは、スポンジケーキ類には「ケーキフラワー=漂白粉」、バターケーキやクッキーなどの焼菓子類にはオールパーパスフラワー(漂白/無漂白)、という使い分けが一般的になっています。

こちらが最も普及している「ケーキフラワー(漂白)」


アメリカで市販されている無漂白薄力粉


一応、アメリカにも市販の無漂白薄力粉があります。


キングアーサー ケーキフラワー(無漂白・栄養強化剤なし)


このケーキフラワーには「小麦デンプン」が添加されています!!

タンパク含量の多い小麦粉に小麦デンプンを加えて”薄力粉風”にしたもの、と考えて良いと思います。




ボブズレッドミル ファインペイストリーフラワー(無漂白・栄養強化剤あり)

タンパク含量8~9%。

ややタンパク多めの薄力粉。cottaさんの比較表で「クッキー、スコーン、バターケーキなどの欧風菓子におすすめ」とされるものに相当します。





無漂白なら「ペイストリーフラワー」が最良




こちらのサイトで、各種小麦粉でケーキを焼いていろいろな比較をしています。

その中のひとつ、
  • ペイストリーフラワー
  • オールパーパスフラワー
  • オールパーパスフラワー+コーンスターチ
でスポンジケーキを焼いた結果がこちら。


「ペイストリーフラワーで焼いたものが一番高さが出て、他二つは変わらない」と書かれています。


オールパーパスフラワーにコーンスターチを加えても薄力粉にはなりません!


「オールパーパスフラワーにコーンスターチを加えてケーキフラワーの代用に」的な記事がたくさんあります。

でも、上記比較レポートの方も、こちらの方も、実際にケーキを焼いて比較してみた結果として、これを推奨していません。。。


デンプンは、米・ポテト・コーン・タピオカ・小麦などいろいろなものから取れますが、実は粒子の形や大きさが違うため性質や食感がかなり違います。

コーンスターチは他のデンプンに比べて舌触りやのど越しが悪いという特徴があります。


ケーキやクッキーにコーンスターチを入れて焼くと、この”ドライで喉に詰まるような”食感や生地の詰まりが気になることがあります。


「キングアーサー・ケーキフラワー」には、小麦デンプンが使われています。小麦デンプンはもともと小麦に含まれているものなので、コーンスターチのような違和感を感じることはありません。

しかし、実際にケーキを焼いてみた結果、「漂白ケーキフラワー」とはこんなに仕上がりが違うそうです!

※画像はこちらから借用してます

小麦粉の性質は、タンパク質の量だけでなく、もともとの小麦の性質(硬質・中間質・軟質)に由来しているため、単純にタンパク含量を数値として合わせただけでは同じ品質になりません!

アメリカで比較試験をした人の多くが、「コーンスターチを加えることによる”薄力粉化”はうまくいかない」と結論づけています。


まとめ


アメリカで日本の薄力粉に近いものを使いたければ、漂白(bleached)ケーキフラワー輸入の薄力粉を。

アメリカの無漂白小麦粉の中では「ペイストリーフラワー」が最もお菓子用として適している。


一応、「オールパーパスでスポンジケーキを作るレシピ」も過去に紹介してますが、しっとり吸い付くような食感にはなりにくいです。。。

その他小麦粉関連の投稿は【カテゴリー:アメリカの小麦粉】から!

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