🍞今日のパン
これは4月初旬、国内のトランクルームに預けてあった家具の搬入が終わった頃の写真です。アメリカで散々苦労してやっと美味しく日本のパンを作れるようになり、5年間お世話になったキングアーサーフラワーのブレッドフラワーとオールパーパスフラワー。
日本に帰国したら、これまで自分がブログに書いてきたロジックや経験が本当に正しかったか検証してみたいとずっと思っていました。
で、一袋ずつ購入してスーツケースに入れて日本に持ち帰り、冷凍庫にずっと保存していましたが、ようやくその時がやってきました!
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たくさんの方に読んでいただいている私の超大作ww、アメリカの小麦粉徹底解説記事がこちら
そして、何年か苦労した結果、原産地の同じ小麦から作られるアメリカと日本の小麦粉がどうしてこんなに違うのか、その理由までたどり着きました。
帰国間際、私のアメリカパン焼きの総括として、このブレッドフラワーで日本風の食パンを焼くためのひと手間を4つにまとめてみました。
当時、実際にカメリヤと焼き比べる代わりに、カメリヤのレシピを再現する実験もやりましたね。
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というような長い長い試行錯誤を経て、やっと日本で実際に焼き比べができました!
小麦粉自体の違い
写真ではわかりづらいかと思いますが、カメリヤの方が白く見えます。また手触りもしっとりしてます。
キングアーサーのブレッドフラワーは、アメリカ国内では業務用として「Special Patent Flour」として売られていることが知られています。
King Arthur Flour / Bread Flour
原材料
Unbleached Hard Red Wheat Flour(無漂白硬質赤小麦粉)、Enzyme(酵素≒モルト)
成分値(水分14%として)
Protein(たん白) 12.7%
Ash (灰分)0.5%
日清製粉 強力粉カメリヤ
販社商品説明より
カメリヤの方が小麦の外側部分の混入が少ないため、たん白と灰分の数値が小さいです。そしてモルト(酵素)は入ってません。
イギリス食パン焼き比べ
レシピはアメリカでいつも焼いていたこちら ☞ 【レシピ】イギリス食パン
その他の原材料は日本で購入したものを使用しました。水は日本の水道水、砂糖はグラニュー糖ではなく上白糖。
キングアーサーブレッドフラワーで焼いたイギリス食パン
カメリヤで焼いたイギリス食パン
予想通り、カメリヤの方が大人しい感じに焼きあがりました。
食べ比べ(生)
左がキングアーサー、右がカメリヤ
カメリヤの方は、しっとり吸い付く食感でふんわりしてます。
キングアーサーの方は、歯切れが良いです。
食べ比べ(トースト)
カメリヤの方は、もっちりしっとり。
キングアーサーの方は、サクッ。
アメリカで長くこのイギリス食パンを食べてきた夫も、カメリヤの食パンの方が「もっちりしっとりしてる」と違いを認識してました。
私は”もっちり派”ではなく”サックリ派”なので、どちらかと言えばキングアーサーの食感の方が好みです。
上の『美味しく作るコツ』のページでも書いたように、キングアーサーブレッドフラワーのグルテンの固さや灰分の多さを”パサつきやすい”と感じる日本人は多いです。また、イースト発酵のパンは翌日固くなりやすいという傾向もあります。それを補うために酵素(モルト)を添加してあるので、その効果を生かすような製法を取り入れるのが美味しく作るコツです。
こちら↓富澤商店さんのサイトから拝借しました。
キングアーサーのブレッドフラワーはやっぱり「日清製粉オーション」が近いかな、と改めて感じました。カメリヤのような柔らかくあっさりした粉ではなく、グルテンの強さと粉の旨味が特徴。アメリカではサワードウブレッド用に人気が高いのも頷けます。
「オーション」はパン用粉ですが、今はラーメン用として人気みたい、、、😅
実は、、、最初の試作は失敗しました💦
水と砂糖のせいで爆発しちゃいました(笑)
ほんのちょっとした原材料の違いで焼き上がりがこんなに違ってきます。パンは深い。。。
その他小麦粉関連の投稿は【カテゴリー:アメリカの小麦粉】から!
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