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アメリカの強力粉で日本の食パンを美味しく作るコツ

2024年3月20日水曜日

アメリカの小麦粉 タンジョン/湯種 パン作り・材料

🍞今日のパン

昨日の続きです。

アメリカで最も一般的な強力粉、日本で言うなら日清製粉カメリヤもしくは日本製粉イーグルに相当するような、近所のスーパーで一般的に買うことができる強力粉がKing Arthur FlourのBread Flour(水色の袋)です。表示されているタンパク質含量は12.7%。 


日清製粉のレシピでパンを作ってみた結果(イーストだけ減らしてます)

表示されているタンパク質の量だけで判断してはいけない


多くの日本人が最初に日本の強力粉と同等と勘違いするのが赤い袋の「King Arthur FlourのAll-purpose Flour」です。表示されているグルテン含量が日本の強力粉に近いからね。

ある程度経験のある方ならどちらでも食パンを作ることができます。私もオールパーパス100%で食パンを作ったことありますよ。

あくまでも印象でしかないですが、この赤いオールパーパス(11.7%)は、どちらかと言えば食パンに使われる強力粉より、日本ではフランスパン用として販売されている準強力粉『ソレドォル』の方が近いと感じます。

※Costcoの緑のパッケージのオールパーパス粉も(Central Milling社)も同じく。こちらの方がよりフランス粉っぽいです。

日本では”フランスパン用粉”と明記されているためソレドォルで食パンを焼いてみようと思う人は少ないみたいですが、リスドォルよりボリュームが出るのが特徴の粉なので、モチモチ感の少ないちゃんとした食パンが焼けると思います。

アメリカの強力粉でも日本の食パンが美味しく焼ける


『アメリカの強力粉に適した食パンの作り方』として前のページで紹介した下記4つの方法について、すこし補足説明をします。1と2はストレート法で作った場合についてです。
  1. キングアーサーのオールパーパス粉とブレンドする(20%)
  2. キングアーサーのハイグルテンフラワーとブレンドする(20~40%)
  3. タンジョン(Tangzhong)を使う
  4. オートリーズする
キングアーサーのブレッドフラワーを日本の強力粉の代わりに使って日本のレシピ通りにパンを作れるのは、私の実験で実証済みです。

ただし、日本の強力粉は基本的に「食パン」を美味しく作るために各メーカーが工夫してブレンドした小麦粉なので、それとアメリカの強力粉を同等に考えるのはちょっと無理がある。

粉の粒が粗めで、皮に近い固い部分が多く、酵素が添加されている」のが日本の強力粉との大まかな違い。特にホームベーカリーで作ると「翌日パサつく」と感じる原因もそこに起因していると思います。

1.オールパーパス粉(赤い袋)とブレンドする


20%と書きましたが、オールパーパス100%でも食パンが焼けるくらいなので、好みでもっと増やしてもぜんぜんOKです。ブレッドフラワー100%で作った食パンの食感が嫌いな人におすすめします。

生地は弾力が落ちて扱いやすくなり、パンはモチモチ感が減って柔らかめの食感になります。吸水量が減るので調整が必要です。

イーストを使い過ぎずしっかりミキシングと発酵を取れば、ストレート法でもブレッドフラワー100%よりパサつきを感じにくくなります。ブレンド率20%程度ならオートリーズやタンジョンも可能。

こういうイメージです

2.キングアーサーのハイグルテンフラワーとブレンドする(20~40%)


私のブログを読んでくださっている方はよくご存じですね😅 最近のマイブームです。

キングアーサーのハイグルテンフラワーは今のところオンライン限定商品で、かつ値段がすごく高いです。なのでオススメしにくいのですが、この二つをブレンドすると日本の強力粉に非常に近い感じになるので、日本のレシピのままパンを作っても概ね同じようにできると思います。パンが白くソフトになります。(ミキシングに時間がかかります。しっかり捏ねてください)

ハイグルテンフラワーをブレンドする目的は「グルテンを多くするためではありません」、グルテン粉末を添加すると逆効果になるのでご注意ください。また、ハイグルテンフラワーの比率を多くすると生地が柔らかくなって(chewy)かえって窯伸びしにくくなります。


小麦粉をブレンドする場合は、
液体を加える前にホイッパーやビニール袋でよーくよく混ぜて均一にしてくださいね。


3.タンジョン(Tangzhong)を使う


タンジョンについてはこのブログでカテゴリーを作るほど過去にいくつも関連投稿をしています。興味のある方は全部読んでください😂😂


日本の湯種を元に、台湾や韓国から世界中に定着した製法です。

日本では、食パンには「中種法」や「湯種」が使われることが多いですが、日本のような高品質の強力粉を持たない国々では、日本の湯種より水分が多く柔らかい「タンジョン」の方が向いていると思います。日本でも最近は「湯ゲル」「ソフト湯種」のように呼ばれて使われるようになってきました。

熱湯で作る湯種が「でんぷんの糊化」に力点を置いているのに対し、タンジョンは「でんぷんとタンパク質に対する酵素反応」も目的にしているという違いがあります。


低温で柔らかい湯種を作ってオーバーナイトさせることで、酵素の力で固いグルテンを改質して柔らかくすることができます。

タンジョンを使った食パンはいまや『Japanese Milk Shokupan』としてすっかり有名になり、世界中のホームベイカーさんたちが「しっとりふわふわ3日目もパサつかない!」てな感じでSNS上に投稿が溢れています。

海外のベイカーさんたちが使うタンジョンは、加熱しながら温度を上げていく方法が一般的ですが、私は80~85℃くらいのお湯を小麦粉に加えて混ぜる湯種とタンジョンの間くらいの「やわらか湯種」を好んで使います。面倒くさくないからです😁

これは全粒粉湯種で少し甘めの配合になっていますが、基本はこれと同じです。

湯種に使う全粒粉をブレッドフラワーに変え、ハチミツも入れなくて良いです。基本は、小麦粉の2〜3倍量のお湯を加えてよく混ぜ、冷めたら冷蔵庫に一晩入れておく。

小麦粉の種類や湯種の量はそれぞれ好みで調整可能です。私は10~15%程度を推奨してます。湯種やタンジョンはたくさん使い過ぎると製パンに悪い影響が出ることもあるのでご注意を。

読んでいただきありがとうございました。最後にブログトップの応援ボタンを押してくださると嬉しいです。お互い良い一日になtあのりますように(^^♪
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