🍞今日のパン
一方のキングアーサーフラワーは、強力粉(ブレッドフラワー)と準強力粉(オールパーパス)のどちらも「ハード・レッド(硬質赤)小麦」としか書かれていません。
「セントラルミリング」の小麦粉3種類について、とりあえず私がいくつかのパンを焼いてみて感じたことを【覚書】としてこちらで整理しました。(今後も追記していくつもりです)
特徴的なセントラルミリングの粉でパンを焼いてみて、アメリカの小麦粉の特徴や分類について改めて深堀りする良い機会になりました。ここではそれらについて書いてみたいと思います。
アメリカのパン用小麦の分類
セントラルミリングの小麦粉の商品情報として、使用している小麦の種類が書かれています。例えば『High Mountain』は「ダーク・ノーザン・スプリング小麦とハード・レッド・ウインター小麦」のブレンド。
『アメリカ小麦協会』のサイトでアメリカの小麦の分類とその産地を示したマップを見てみましょう。
🥖ハード・レッド・ウインター(HRW):硬質・赤・冬小麦
🥖ハード・レッド・スプリング(HRS):硬質・赤・春小麦
①ダーク・ノーザン・スプリング (DNS) – 75% 以上の硝子質粒②ノーザン・スプリング (NS) – 25-74% の硝子質粒③レッド・スプリング (RS) – 25% 未満の硝子質粒
HRSはさらにこの3つ↑に分類されます。
(日本はアメリカから、HRWのうちの北部産のものとHRSのうちの①と②のみをパン用小麦として買い付けているそうです。)
①DNSは前の投稿で書いたようにグルテンの弾力がとても強くて生地がバッキーになり易いです💦日本の定番最強力粉「スーパーキング」と「ゴールデンヨット」にモルトと増粘剤を予め添加して生地を柔らかく窯伸びしやすくなるようにしているのは、この小麦が主体で使われているからなのだろうな、と思い当たりました。
アメリカのスーパーで売られている小麦粉は、「Bread flour」「All purpose flour」と表示されていてもブランドによってタンパク含量に大きなバラつきがあります。それは、原料小麦としてどの産地・どのグレードのものを使っているかがそれぞれ違うせいなのでしょう。
日本の製粉振興会のウェブサイトにも上に貼ったマップと同じものがよりわかりやすく掲載されています。日本の小麦粉について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ
セントラルミリングフラワーとキングアーサーフラワーの違い
私がサンプルセットで購入したセントラルミリングの小麦粉は、パン用小麦として良質なHRSを主体に、小麦の銘柄それぞれの特徴がハッキリと強調されたものになっていると感じます。ゆえに単体ではクセがかなり強く、ひとつの粉でどんなパンでも作れる汎用性の広い小麦粉、ではないです。
日本の小麦粉と同じように、数銘柄の小麦を原料にして表示のタンパク含量になるように調整したものなのでしょう。
北方エリアを産地とするより高タンパクな小麦をメインにしたのがブレッドフラワーで、中西部産含めタンパク含量が低めの硬質小麦も併せてブレンドしたのがオールパーパスフラワー、ってことだろうなと思います。
キングアーサーフラワーは万能かつ優秀なパン用粉
この二つの小麦粉があれば、日本人が食べたいパンはほとんど何でも作れます。
食パンはBFで。デニッシュやフランスパンはAPで。食卓ロールや菓子パンは単体で作ってもいいし、好みで両方を適宜ブレンドしてもいい。両方とも汎用性が広く使いやすいです。
オーガニックタイプもあって、私が住んでいるような小さな町のスーパーでも手ごろな価格でいつでも買える。
日本のパン用粉に比べると灰分が多いので少しパサつくイメージがありますが、どちらの粉も生地はバランスが良く扱いやすいし窯伸びも味も良いです。サワードウやバゲットなどの風味や食感にこだわりたい場合は別ですが、日本のパンならこのふたつだけで何でも対応可能と私は思います。
さらに、最近のホームベーキングブームを受けてキングアーサーも製品別のこだわりブレンドをいろいろ出してます。
このHigh-Gluten Flourには「100%ハード・レッド・スプリング小麦」と明記されています。
この小麦粉の詳細情報はこちらで→🔗
日本でも中小の製粉メーカーさんは、オリジナリティにこだわった小麦粉をいろいろ作っています。それと同じく、アメリカでも大手のキングアーサーフラワーのブレッドフラワーとオールパーパスには手ごね・ミキサー・ホームベーカリーいずれにも対応できどんなパンも作れる汎用性の高さがあり、セントラルミリングのような小さいメーカーは個性的な特徴を持つ小麦粉を作っている、そんな違いがあると理解すれば良いのではないかと思います。
パン作りのあれこれについてはこちらのリンク集で→パンやお菓子の原材料・製法・道具のまとめページ
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