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まさに”ステルス値上げ”!こっそりバターの品質が落ちてます

2023年2月1日水曜日

アメリカ生活 パン作り・材料

🍔今日のアメリカ 

先日【メロンパンの皮が割れる原因はコレかも!】という記事を書きました。

今まできれいにできていたメロンパンの皮がバキバキ割れてしまい、その原因が「安いバターのせいだった」という話。

その後ふと思い出した。


コロナ禍の人手不足と戦争によるエネルギー価格高騰から世界中で物価が上がり、「シュリンクフレーション」でアイスクリームが美味しくなくなった。(私はこれ以降全くハーゲンダッツを食べてません)


バターが固くなったのはパーム油のせいかも


同じく乳製品であるバター。気づかなかったけれど、ただでさえ安いスーパーのプライベートブランドバターの品質がさらに落ちていたとしても不思議じゃない。


カナダのライターが、カナダのバターが固くなったことに気づいたのをキッカケにその原因を深堀りした記事がありました。(初稿は2021年2月)


バターゲート:バターが以前ほど柔らかくない?パンデミックとホームベーキングブームが一因。パーム油も。

乳牛の餌にパーム油を加えると生乳の脂肪率を高めることができる。餌に加えたパーム油の性質は生乳の脂肪組成にも反映するため、バターやチーズの食感が固くなる。

といったようなことが書かれています。

なるほどパーム油ね。納得。

私がメロンパンに使った安いバターが殊更固かったのは、このパーム油の影響もあったかもしれません。


パンデミックを機にパンやお菓子を自分で作る人が増え、さらにインフレで加工食品の価格が上がってますます家庭で作る人が増えた。バターの家庭需要が数年前に比べて大きく増えたことは容易に想像できます。(業務用と家庭用は容易に互換できない)

手っ取り早く生産量を増やすため、牛さんにたくさん油を食べさせて脂肪分たっぷりのお乳を出してもらおう、ということ。



2020年10月に書いたこちらの記事【アメリカの美味しいバターの選び方】で、いくつかの無塩バターの原材料を例示しました。

2年3か月後の現在、改めて調べてみたら、、、💦

無塩バターの比較


Unsalted Butter
ブランド2020年
原材料
2023年
原材料
2023年
脂質(バター14gあたり)
Kroger PB
Pasteurized Cream,
Lactic acid
Pasteurized Cream,
Natural Flavorings
11g
Walmart PB
Pasteurized Cream,
Natural Flavorings
Pasteurized Cream,
Natural Flavors
11g
Land O Lakes
Sweet Cream,
Natural Flavoring
Sweet Cream,
Natural Flavoring
11g
Challenge Butter
Pasteurized Cream, 
Natural Flavorings
Pasteurized Cream, 
Natural Flavorings
11g
Vital FarmsCreamPasteurized Cream,12g

Tillamook調べてないCream,
Natural Flavor
12g
Plugra調べてないCream,
Natural Flavors
11g
Trader Joe’s PB調べてない
Pasteurized Cream,
Natural Flavors
11g
Whole Foods PB(365)調べてない
Pasteurized Cream,
Natural Flavors
11g

※ 脂質12g表示のものがいわゆる「ヨーロピアンタイプ(82%以上)」で、脂質11gのものがアメリカの規格標準(80%以上)です。

無塩バターについては、上記ブランドの中では『Vital Farms』以外、すべてが添加物を加えています。Natural Flavorというのは概ね乳酸(Lactic acid)のことらしく、主に保存性向上と風味改良を目的としているそうです。複数形のFlavorsと記載されているのは、乳酸以外の風味添加もしているということでしょう。

2020年
2023年

Vital Farmsも2020年のパッケージには「GRASS FED」と書かれていますが、現在のものには書かれていませんね。ノンフレーバーで日本人には違和感がなく使いやすいと思います。(脂肪分85%なのでやや脂っこく感じます)


発酵無塩バターの比較


Cultured / Unsalted Butter
ブランド2020年
原材料
2023年
原材料
2023年
脂質(バター14gあたり)
KerrygoldCultured Pasteurized CreamPasteurized Cream,
Skimmed milk,
Cultures
12g
Organic Valley
Pasteurized Organic Sweet Cream,
Microbial Cultures
Pasteurized Organic Sweet Cream,
Lactic Acid
11g
Vermont creamery
Cream,
Cultures
Cream,
Cultures
12g

こっちは衝撃的なグレードダウンになってました。。。

在米ホームベイカーに人気の『Kerrygold』とオーガニックバターの『Organic Valley』は、2020年に調べた時はどちらも”発酵バター”でした。

が!!!

無塩バターになってました😱

2020年
2023年

『Organic Valley』はパッケージを変更してNewのマークを付けてUnsalted butterと変えてるところが良心的。


『Kerrygold』については、2022年10月にこの「脱脂乳」表示に気づいたユーザーとメーカーとのやり取りを見つけました。


メーカーの回答によれば、「風味原料として、脱脂乳を酵素で発酵したものを添加している。バターの一部を脱脂乳で置き換えてはいない。従来通りの脂肪分を含んでいる。」ということ。

まあでもこれは発酵"風味"バターであって、もはや発酵バターでは無い。


コストダウンのための仕様変更であるのは間違いないでしょう。。。

自分はいつもと同じ原材料を使っているつもりでも、実は知らないうちに品質がこっそり劣化していた、、、それはひどいよね~😡💢

英語な上に文字が小さくて原材料や重量の表示をいちいち確認するのは面倒ですけど、目を凝らしていないと"ステルス"の餌食になります。

ステルス値上げの裏事情に続きます→バターの品質低下の裏に隠されたホントの事情


読んでいただきありがとうございました。最後にブログトップの応援ボタンを押してくださると嬉しいです。お互い良い一日になりますように(^^♪


以下調査資料



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