🍔今日のアメリカ
11月8日が州知事選の本番です。
共和党の予備選で勝った候補(おそらくケンプ氏)と民主党候補が戦います。
民主党候補はもう決まっているので予備選なし。
大統領選でバイデンさんをジョージア州で勝たせた立役者。2018年の州知事選でケンプに敗れ、トランプが「ケンプが出るならステイシーを応援するよ」と言ってる(←ずっと言ってて欲しい)、その人。
政治家、弁護士、作家、起業家など多彩な顔を持つ黒人女性
ステイシー・エイブラムス
ジョージア州知事候補 ステイシー・エイブラムス
初めてこの記事↓を読んだ時、ちょっと泣きそうになりました。
ぜひぜひじっくり読んでください。アメリカには今もまだこういうところがたくさんあるのです。
少し考えてみればいい。投票に行っただけでその黒人が、白人の手により報復や見せしめのために殺されてしまう世界を。エイブラムスたちの戦いは、Voter Suppressionと呼ばれる、深南部白人男性たちによる謀略との戦いなのだ。その苛烈さを理解しないといけない。そのための出発点としてまず考慮に入れるべきは、多くの黒人、特に黒人女性が、投票所に行くと様々な嫌がらせを受け続けた結果、「投票なんかしたくない」とネガティブな観念を持ち続け、自発的に投票を避けるようになっていた歴史のことである。
一度、英語の先生に「選挙権の無い黒人さんってたくさんいるの?」って聞いてみたことがあります。だって、ミシシッピは黒人州なのに「白人知事」だから。。。
先生の答えは、
「選挙権はあるけど選挙に行くことを怖がる人がいる」
「以前は選挙に行くとイジメられたり危ないめにあったりした」
「投票所の入口で脅されることもある」
そんな感じでした。
田舎の白人は銃をチラつかせて黒人を脅すことに慣れていますから。
ディープサウスでは今もリアルなのです。
こんな風に選挙に行かないのが当たり前になってしまった人たちを一人一人説得してまわり、選挙人登録を手伝い、多くの郵便投票に結び付ける活動を広げたのが、エイブラムスさんたちだそうです。
それがジョージアでは、一種の政治文化にまでなっていた。この黒人心理に植え付けられた恐怖感や忌避感、無力感、つまりはニヒリズムを払拭することが、エイブラムスの取り組んできたことだ。その上で、黒人のみならず、ヒスパニックやアジア系を含む有色人種の投票率を上げることを目標にした。
日本のように、住民票を届けた市町村の役所から自動的に投票案内が郵送される仕組みが確立されている国にいると、想像しにくい。
選挙制度なんて当たり前すぎて深く考えたこともない。アメリカがこんな非現代的なことやってるなんて、ホントに想像できないよね。
この記事の中にある「シェルビー判決」や同じく危うくなってきた「中絶の選択権」など、白人優位社会を守ろうとする人たちの悪あがきで、アメリカは後退しているように思います。。。
ステイシーさん、作家としても人気だそうで、「近著「While justice sleeps」がすごく面白いので日本語版が出てほしい!」と日本人のブロガーさんが絶賛しています(この方は原著を読める)。
中間選挙、民主党はなかなか厳しい戦いになりそうです。
州高官の選挙は原則「現職有利」でしょうけれど、ステイシーさんには頑張ってほしいな。
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