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新世代の日本のパン職人に期待すること

2022年8月20日土曜日

パン作り・材料

🍞今日のパン

昨日、「日本のパンが世界で一番美味しい」と書きましたけど、これ、贔屓目でも何でも無いです。ほら↓



パン職人第一世代 レジェンド


私の大好きなフィリップ・ビゴ氏とカルベル先生が一緒に日本に本格的なフランスパンを伝授し、その時代に外国の製パン技術を身に着けて東京で本格的なベーカリーを始めたのがこの第一世代の方々。今も”レジェンド”と呼ばれる凄腕ブーランジェリー。

例えば、

  • 仁瓶利夫氏(元ドンク)
  • 金林達郎氏(元帝国ホテル)
  • 明石克彦氏(ベッカライ・ブロートハイム)

私が製パン業界に入ったのが1990年。東京に行くと”本場のパン”を食べれるのが嬉しくて!しかも”市場調査”なんで経費精算です。食べまくってました😁

この頃はまだ原材料や機材も日本にはあまり良いものが無かったでしょうから、レジェンド達が製パン業界全体を育てたと言っても過言では無いでしょう。

この第一世代を中心に、世界で認められるパン職人を育てようと「ワールドカップ」への挑戦が始まりました。


パン職人第二世代 ベーカリーブーム


ビゴの一番弟子の「ビゴ東京」藤森二郎氏
「シニフィアン・シニフィエ」志賀勝栄氏
「ツオップ」伊原靖友氏
「ル・プチメック」西山逸成氏
「トラン・ブルー」 成瀬正
「サ・マーシュ」西川功晃氏

ビゴやレジェンドのお店で働きながらワールドカップに出場したり、有名店から独立して自分の店を作ったりして、東京だけでなく日本中で美味しいパンが食べられる環境を広げていった方々です。

パン後進国の日本の職人が技術や味を世界で評価されるには、本場ヨーロッパの人たちが「美味しい」と思うパンを作らなければなりません。第二世代のブーランジェリーは世界のパン作りを勉強して最新技術を身に着け、ご自身のお店でそれらを作り若い人たちに伝えていった。

この人たちのおかげで日本は世界に追いつき、そして追い越しました。


パン職人第三世代 日本独自のパン作り


伊原氏の自家製粉や自然種のパン作りや志賀氏の低温長時間製法など、勉強熱心な第二世代ブーランジェリーから新しい技法を学んだ”理論派”や、正攻法にこだわらず自分が美味しいと思うパンを追求する異分野のシェフなど、日本独自の食文化をベースにパン作りをより深化させている今の新鋭ブーランジェリーの方々。

「ロティ・オラン」堀田 誠氏
「パン・ストック」平山哲生氏
「365日」杉窪章匡氏


”高加水&長時間発酵チャレンジ”みたいになってることがちょっと気になりますが、ブレークスルーなパン屋さんが増えました。

最近の『パンラボ池田氏』のツイート見てると、食感の表現が「ぷにゅぷにゅ」「じゅわっ」「ふにゃっ」「ぷよんぷよん」「飲み物レベルとかなのよね、、、

先の一時帰国で「365日」の系列店「ジュウニブンベーカリー」のパンをいくつか食べましたけど、一番人気の『風船パン』は、まさに”ぷにゅぷにゅ”した食感でした😅



パン作りで大事な事は「グルテンと酵母」だったのが、最近は「デンプンと酵素」ににこだわるのが新しい、みたいになってるね。


小麦粉主食のヨーロッパの真似事をしてたのが、お米主食の日本人のパンを追求していった結果なのでしょうけど。


新世代には世界でチャレンジして欲しい


Sushi(スシ)もShokupan(ショクパン)も受け入れられているというのに、アメリカでは日本風のパンとケーキは韓国ベーカリーが幅を利かしてます。


アメリカには、パッサパサの食パンか、やたらバターくさいブリオッシュか、超酸っぱいサワードウブレッドしか無いので、新世代ブーランジェリーには、ぜひとも衝撃的に美味しい日本のパンを引っ提げて世界に打って出てもらいたい、と期待します。


日本のパンが世界一美味しいワケをもっと知りたい方はこちらもどうぞ!


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