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アメリカのパン用小麦粉 High-gluten flourでパンを焼いて比較してみました

2023年6月14日水曜日

アメリカの小麦粉

🍞今日のパン


パン用小麦粉が比較しやすい「イギリス食パン」を焼いて比べてみました。

レシピはこれ。

普段はこのイギリス食パンを、キングアーサーのブレッドフラワー(BF)もしくは、これにグルテンパウダーを2%添加して作っています。

KA Bread Flour単体で作る時の吸水は68%
グルテン2%添加で作る時の吸水は71%


KA High-Gluten Flourのイギリス食パン


吸水 68%

タンパク質値は14%ですが、小麦粉テストで吸水はBFとほぼ同等という結果だったので同じ配合・工程で作りました。


焼成時間も同じですが、ちょっと火抜けが悪く焼減率は8%でした。吸水をもう少し増やした方が窯伸びして火抜けも良くなるのかも。ただ、吸水を増やすと生地がベタついて扱いにくい感じになります。


BRM Artisan Bread Flourのイギリス食パン


吸水 66%

パン生地はクリーム色っぽく見えるものもありますが、これはクリーム色を通り越して”黄色く”見えます。

タンパク質値は12~14%とのことですが、小麦粉テストで吸水はKA・BFより少ないという結果だったので66%に減らして作りました。


焼減率は、普段のイギリス食パンと同じ10%でした。

BRM Artisan Bread Flourは窯伸びする!



BRMの方が生地はしっかりしてる。


焼く前の状態はほぼ同じ。


High-Glutenの方が膨らむかと思いきや、、、

焼き上がったパンの高さはだいぶ違います。BRM Artisan Bread Flourは小麦粉テストでは「オールパーパスに近い印象」でしたが、すごく窯伸びしました!!!

びっくり😲



3つの食パンを比べてみると、、、


予め焼いて冷凍していた【KA Bread Flour + グルテン2%】の食パンと、今回焼いた2種類のパンを同じ条件(冷凍解凍)で食べ比べてみました。どれも一番背が高いところを取ったので、窯伸びの比較として見ていただいて良いです。


①クラスト(パンのみみ)

KA・HGはクラストの歯切れがとても良いです。グルテンが多いのにヒキが強くないのは、小麦粉テストで「グルテンが軟質」と感じたのと相関します。他二つは似た感じ。

②クラム(白い部分)

KA・HGは、しっとり、さっくり、ふんわり。適度なモチモチ感はありつつ口溶けが良く、パンの風味も非常に良い。

BRM・Artisanは、しっとり柔らかいのですが、噛むと口の中で”団子”になって口溶けが悪い。小麦粉の風味がうすく味気ない感じ。

KA・BF+グルテンは、グルテンを添加しているのでモチモチ感を強く感じるがふんわり感もある。


同じ厚さにスライスした二つの食パンを両側からぎゅっと潰してすぐに手を放します。


右側はパンがすぐに元の形に戻りましたが、左は凹みが戻りません。パンを噛んだ時も潰れて歯型が残ります。グルテンの弾力の弱さに”オールパーパス粉な感じ”が見られます。でもよく膨らむ。BRM Artisanはちょっと想定外な粉ですね~😅

※日本の小麦粉メーカーに勤める友人と話してみたところ、食感やボリューム改善を目的に、オールパーパス同等のパン用粉に酵素(ヘミセルラーゼやアミラーゼ)を添加しているかもしれません。(原材料表示なし)

3つのパン用小麦粉の特徴


まずはお断り。

ご飯やラーメン同様、パンの味や食感にも人それぞれ好みがあります。私は長年こういう試験を仕事にしていたので、客観的な評価と個人的な「美味しい・美味しくない、好き・嫌い」は必ずしも連動しないと経験上知っています。

また、今回はとてもシンプルな配合のイギリス食パンで比較をした結果で、パンの配合や種類が変わればまた評価も変わってきます。

それぞれの粉の特徴を知るための試験とご理解いただき、小麦粉選びの参考にしていただければと思います。


KA・HGは、香りや風味が良く色も白い。パンはとても口溶けが良い。日本の最強力粉に近く、例えて言うならブレッドフラワーがカメリヤなら、ハイグルテンはスーパーカメリヤやスーパーキングみたいな感じ。アメリカの弾力の強いグルテンを持つ小麦粉にブレンドすると良さが生きます。キングアーサーのブレッドフラワーやオールパーパスとのブレンドがオススメです。

BRM・Artisanは、吸水は多くないですが窯伸びが良くしっとり焼き上がります。蓋つきの型で焼く場合は窯伸びするので気をつけてください。APがよく膨らむようになった感じで、日本のレシピに合いそうです。

KA・BFは、バランスが良く単体で使いやすい強力粉です。日本の一般的な強力粉よりグルテン質が強いので弾力があり、灰分が多く少しパサつく感じがありますが、どこでも手に入り品質も安定していてコストパフォーマンスも良く幅広く使える良いパン用粉です。

キングアーサーのブレッドフラワーの食感があまり好きでは無い方は、ボブズレッドミルのアルチザンブレッドフラワーがいいかも。よく膨らむしパサつかないので初心者さんにもおすすめです!!

食パンやサワードウブレッドなどリーンなパンには、キングアーサーのハイグルテンやセントラルミリングのブレッドフラワーを加えるとグルテンのヒキが弱まって歯切れが良くなります。

続編はこちら

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